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最近、世間は慌ただしい。

 

 

自分の周りだけかもしれないけど、

慌ただしい。

 

お味噌汁を作るのに鍋に水を入れる。

水道からじゃーっと流れ出る水は鍋の中にたぷたぷと溜まる。

 

たぷたぷの水の中へ、新たな水が流れ落ちる。

勢いをつけて落ちた水は、空気を含ませる。

鍋の中は泡でぶくぶくしている。

 

泡は真ん中でまん丸い形で踊る。

高いところから落としてるからか、

きめ細かい泡ではなく、まん丸い柔らかそうなビー玉みたい。

 

そんな、泡を見る余裕はない。

ぼこぼこする音を聞く余裕はない。

 

鍋をどんっと出して水道をガシッとひねり

少しずつじゃなくて初めから100ぐらい、ジャーっと水を出す

水道を勢い良く通ってきて、蛇口が揺れそうになるぐらい。

飛び跳ねる水しぶきすら関係ない。

下が濡れているところへ置いたことすら関係ない。

水が入ればいい。

 

終わって、底が濡れていることすら気にしないで適当にそこらへんに置く。

引き出しから水で広がるワカメを出す。バンと締める。

水で広がるワカメを鷲掴みしてなげいれる。

ワカメは、投げるものだったろうか。

 

簡単で便利になったけど、

投げるものだったろうか。

 

どことなく痛々しい音を感じる。

 

鍋はどんっと乱雑に扱うものだったろうか。壊れにくい世の中だけど。

 

 

だからと言って必死にやっている人へ何も言えない

その人は全力を出しているから。手一杯だから。

声をかけると「今、こっち順番にやってんの!邪魔しないで!」

そんな声が聞こえてくるような。

 

優しかったはずのその人を、怖くしてしまう。

鍋は乱雑に置かれ、ワカメは投げられる。

 

 

この世の中は、早いけど、悲しい。